イクメンブームと子育て
ここ数年でイクメンという言葉がブームになり、男性が積極的に子育てに参加する時代へと変わりました。
昔は子育てと家庭のことは女性の仕事で男性は外で仕事をすることに集中すればいいという考えでした。
しかし最近では共働きをする過程が増え、核家族化によって祖父母が子育て協力してもらうことができない環境になっていることが多いです。
そのため仕事、育児、家事の全てを女性が負担することになってしまっています。
これらの負担が、産後うつや育児ノイローゼなどにつながり、子供の虐待問題などに発展してしまっています。
そこで男性ができる限りの子育てに参加することで、子育てを二人で協力し苦労を分け合うという意識が高まっています。
男性の育児への参加の中で最も壁になっているのが、育児休暇の取得です。
現実社会において育児休暇をとっている人はほとんどいません。
なぜ男性の育児休暇は取得しにくいのでしょうか。
男性の育児休暇への意識
男性の育児休暇をとりたいと考えている人は約83%もあり、育児に積極的に参加したいという気持があるのが現状です。
その中で実際に育児休暇を取得しているのはわずか1.8%しかありません。
女性の育児休暇の取得率は、83.6%と年々高くなっています。
女性の社会復帰の早さだけでなく、男性の育児休暇の取得が難しいという問題点もあります。
育児休暇を取りたい理由としては、子育てにかかわり子供との絆を強くすることができる、家族との時間を持つことができる、時間を効率よく使用することができるなど多くのメリットがあると考えています。
しかしそれでも男性の育児休暇の取得が伸び悩んでいるのはどのような要因があるのでしょうか。
男性の育児休暇4大デメリット
男性の育児休暇の取得を阻む4つのデメリットがあるといわれています。
一つ目は、収入が減るということです。
育児休暇中、会社からの給料は保証されないのがほとんどです。
その代り育児休業給付金という仕組みによって、給料の半分の金額が支払われことになります。
数か月間とはいえ、家族の大きな収入源が半分になってしまうのは大きなデメリットでしょう。
二つ目は、出世に影響することです。
男性の育児休暇は会社にとってマイナスなイメージが強く、出世に影響してしまう可能性が高いです。
マイナスなイメージとしては、仕事よりも子育てを優先している、いつ子供の用事で欠席されるかわからないとみなされ、長期的なプロジェクトや重大な仕事は任せられないと判断されてしまいます。
三つ目は同僚に迷惑をかけてしまうという点です。
数か月間、職務から離れることで自分が行っていた仕事を誰かに代行してもらう必要があります。その分今までよりも仕事量が増えてしまい、迷惑をかけてしまうのでは躊躇するでしょう。
最後に、パタハラの被害にあうということです。
パタニティーハラスメントの略語で、上司が部下に対して育児休暇取得を妨げるということです。
子育ては女性の仕事、育児休暇は認めない、査定や評価に影響が出ると権力で物を言われるようになります。
これらのデメリットから取得が難しくなっていますが、会社によってはサポート体制を考えている場合もあるため、一度周囲に相談してみましょう。